「戦争がだんだんはげしくなってきて、これは、敗けるかも知れないという重苦しい気持が、じわじわと、みんなの心をしめつけはじめることには、もう私たちの心から、<美しい>ものを、美しいと見るゆとりが、失われていた。(中略)道端の花を美しいとみるよりも、食べられないだろうかと、ひき抜いてみたりした」
花森安治作 著『一銭五厘の旗』(暮しの手帖社)
花を愛でることさえ、ゆるされない時代があったことを忘れないために、
そして未来への希望を伝えるために、名づけられた花が、各地で育てられています。
その名前にこめられた物語を、ご紹介していきます。