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里帰り桜
アメリカ合衆国ワシントン・ポトマック河のほとりに、日本からおくられた桜並木があります。
実現の陰には、桜の木をとおして日米の友好を願った3人の人物の尽力がありました。
日本で出会った桜を「この世でもっとも美しいもの」と呼んだアメリカの記者エリザ・シドモア。
日露戦争講和への感謝をこめて、アメリカに苗木を寄贈することを決断した当時の東京市長・尾崎行雄。
化学者・実業家としての成功をいかして民間外交で活躍し、ふたつの国をむすんだ高峰譲吉。
彼らと関係者の協力で1912年におくられた3000本の桜は、地元市民に愛され、
太平洋戦争下でも守られて、戦後に友好の証として日本に里帰りを果たしました。
全国各地に植樹され、「シドモア桜」「咢堂桜」「高峰桜」など地元それぞれの名で呼ばれています。
時と海をこえて託されたメッセージに思いをはせながら、お近くの里帰り桜を訪ねてみませんか。
全国の里帰り桜MAP
順次、現地を訪ねた記録もアップしていきます。
<主な参考文献>
石田三雄 著『日米友好のシンボル ポトマックの桜 100周年を迎える名勝』(近代日本の創造史懇話会)2011年
エリザ・R・シドモア 著 外崎克久 訳『シドモア日本紀行 明治の人力車ツアー』(講談社学術文庫)2002年
エリザ・R.シドモア 著 外崎克久 訳『日本の桜 歓喜と詩のある季節』(日本さくらの会)2000年
石田尊昭・谷本晴樹 著『咢堂言行録 尾崎行雄の理念と言葉』(世論時報社)2010年
真鍋繁樹 著『堂々たる夢 世界に日本人を認めさせた化学者・高峰譲吉の生涯』(講談社)1999年
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